ニュアンス韓国語3

 

パッチム

韓国語には「子音+母音+子音」という組み合わせの文字があり、この2つ目の子音(=終声)をパッチムといいます。パッチムの位置に様々な子音が現れますが、実際の発音は「ㄱ,ㄷ,ㅂ,ㅇ,ㄴ,ㅁ,ㄹ」7種類のみ。

 

発音   パッチムのグループ

ㄱ(k) ㄱ,ㅋ,ㄲ

ㄷ(T) ㄷ,ㅌ,ㅅ,ㅆ,ㅊ,ㅈㅎ

ㅂ(P) ㅂ,ㅍ

ㅇ(NG) ㅇ

ㄴ(N) ㄴ

ㅁ(M) ㅁ

ㄹ(L) ㄹ

*この他にも、ㅄ,ㄼ,ㄶの様に2つの子音がパッチムになる事もあります。この場合基本的には左側のパッチムを発音しますが、例外もあります。

*パッチムの後に母音が続く時、パッチムの発音はされません。

*パッチムが同じ発音グループ属する場合、文字が違っていても発音が同じ場合があります。例えば박(=朴)と밖(外)は、意味は異なりますが、発音はいずれも「PAK]です。

 

日本語には子音で終わる単語がほとんどないので、日本人はパッチムに母音を付けて発音しがちです。パッチムに母音を付けない様に注意すれば「韓国語らしい」発音になります。

서울(SO-UL) ソウル SO-U-LUにならない様に

갈비(KAL-BI) カルビ KA-LU-BIにならない様に

김치(KIM-CHhI) キムチ KI-MU-CHIにならない様に

 

微妙に異なるパッチムの音

7種類の発音グループとなるパッチムを日本人の耳にはよく似た音に聞こえるという観点から見て、가にパッチムを付けると次のような発音になります。

*ㄱ.ㄷ.ㅂのパッチム(促音「ッ」に相当する音)

각,갇,갑は日本人の耳にはどれも「カッ」に聞こえるかもしれませんが発音は微妙に異なります。

ㄱ → 각 KAK 舌の奥で息をふさぐ「カッコ」の「コ」を発音しない状態

ㄷ → 갇 KAT 舌先を上歯茎につけて息をふさぐ「カット」の「ト」を発音しない状態

ㅂ → 갑 KAP 唇をしっかり閉じて息をふさぐ 「カッパ」の「パ」を発音しない状態

 

*ㅇ.ㄴ.ㅁのパッチム(撥音「ン」に相当する音)

강.간.감は日本人の耳にはどれも「カン」に聞こえるかもしれませんが、次のような発音の違いがあります。

ㅇ → 강 KANG 舌を喉の奥に沈ませながら息を抜く「関係」の「ケイ」を発音しない状態

ㄴ → 간 KAN 舌先を上歯茎につけて息を抜く「簡単」の「タン」を発音しない状態

ㅁ → 감 KAM 唇をしっかり閉じて息を抜く「看板」の「バン」を発音しない状態

 

*ㄹのパッチム

ㄹ → 갈 KAL 舌先を上あごにつけたまま発音する

舌を上あごから離してしまうと「カル」の「ル」の音になるが、舌を離さないで舌の両脇から息を抜く。