発音の変化

韓国語は子音で終わるパッチムがあるので、パッチムの後に続く音によって発音が変化する場合があります。主な発音の変化をいくつか見ていきましょう。

＊有声音化

ㄱ ,ㄷ,ㅂ,ㅈは語頭では濁らず、語中では濁って発音されますが、このことを有声音化と言います。母音で終わる文字の後や、パッチムㄴ,ㅁ,ㅇ,ㄹ（有声音）のあとにくると、濁って発音されます。

가구 KAGU カグ　母音の後なので濁る(＝家具)

안경 ANGYONG アンギョン　パッチムㄴの後なので濁る(＝眼鏡)

 

＊濃音化

語中では有声化するㄱ ,ㄷ,ㅂ,ㅈが、つまる音の次に来ると語中でも濁らず、濃音で発音されることを濃音化と言います。つまる音とはㄱ(K) ,ㄷ(T),ㅂ(P)で発音されるパッチムの事です。

학교（＝学校） HAK-GYO(発音はこれではなく)

実際の発音は　학꾜　HAK-KKYO　ㄱ は濁らず濃音ㄲで発音

 

＊連音化

パッチムの後に母音が続くと、パッチムが母音とくっついて発音されます。これを連音化と言います。

한국(パッチム)어(母音)（＝韓国語）

HAN-GUK-O（ハングクオ）ではなく

実際の発音　【한구거】パッチムㄱと母音ㅓがくっつき連音化して、さらに有声音化。

HAN-GU-GO（ハングゴ）

 

＊弱音化

パッチム（ㄴ、ㅁ、ㄹ）のあとにㅎが続くと、ㅎ（H）の音が消える事を弱音化と言います。ㅎが発音されないので、パッチムㄴ、ㅁ、ㄹ後続の母音が連音化します。

으행(＝銀行)　UN-HENG（ウンヘン）ではなく

実際の発音　【으냉】U-NENG(ウネン)

ㅎ音が消えてパッチムㄴと母音ㅐが連音化

 

また、パッチムㅎの後に母音が続く時にも弱音化が生じます。

좋아요（＝良いです）CHOH-A-YO（チョハヨ）ではなく

実際の発音　【조아요】CHO-A-YO（チョアヨ）

 

＊鼻音化つまる音のパッチム(ㄱ、ㄷ、ㅂ)のあとに鼻音(ㄴ、ㅁ)が続くとㄱ→ㅇ、

ㄷ→ㄴㅂ→ㅁと音が変わります。このように「ツ」が「ン」の音に変わることを鼻音化といいます。사(SA)にそれぞれのパッチムを付けて、音の変化を見てみましょう。

　　　　　　　　　　　　　喉 　 歯　　　　　　　　唇　

息を止める音(ッ)　　 　식(SAK)　　　　　싣(SAT)　 삽(SAP)

鼻から息を抜く音(ン)　상(SANG) 산(SAN) 삼(SAM)

 

작년(＝昨年)発音は(CHAK NYON)ではなく、장년(CHANG NYON)チャンニョン。

 

잇몸(歯茎)発音は(IT MOM)ではなく、인몸(IN MOM)イン モム。

 

＊激音化

つまる音のパッチム(ㄱ、ㄷ、ㅂ)のあとにㅎが続くと、ㄱ→ㄲ、ㄷ→ㄸ、 ㅃ→ㅍとつまる音が激音に変わります。これを激音化といいます。

급행(＝急行)(KUP HENG)発音はクッヘンではなく、그팽(KU PHENG)クッペン。

 

＊流音化

パッチムㄴのあとにㄹが続く時、またはパッチムㄹのあとにㄴが続く時に、ㄴ→ㄹに変化してㄹ+ㄹになります。このことを流音化といいます。

편리(＝便利)(PHYON LI)発音はピョンリではなく、펼리(PHYOL LI)ピョルリ。

설날(＝正月)(SOL NAL)発音はソルナルではなく、설 랄 (SOL LAL)ソルラル。