2、最後まで泣き止まなかった入園式

幼稚園はウサギ幼稚園に入園しました。私立の幼稚園でしっかりとした幼稚園であった当時の印象が私にあり、例えば、言葉遣いが雑だと先生から注意され修正させられた思い出があります。僕にとってウサギ幼稚園の最初の感想は厳しいところへ入園してしまったなぁ。そして年子の兄と一緒だったのですが、そんな中それ以上に自由の利かない幼稚園で幼児なりの楽しさを楽しめるのか?そういう環境で友達は果たして無事に出来るのか?頭によぎるのです。このような思いが入園式の時に心が込み上げてしまい、涙が止まらなくどうしようもない状態に追い込まれてしまったのです。母親としてみれば入園式を早く終わらせて、幹雄を幼稚園に預けて早いところ家に帰りたかった位私が母に対し駄々をこねて困らせており、母も家事という時間との戦いがあった為、ここでも年子の兄が私の手を引っ張って私と母を引き離そうとするのです。しかし、私は最後の抵抗で母の服をわしづかみ、泣きじゃくる訳です。年子の兄も笑うしかありません。どうしたら幹雄は幼稚園の言う事を聞き、具体的には泣く事をやめ、友達と話し合ったり溶け込んだりするか?周りの人から見れば本当に手の焼く子供と見られていましたね。子供の頃の自分ですが4人兄弟の末っ子という環境も居心地が良かったので、どうしても甘えてしまったのでしょう。自分で言うのもなんですが、皆から甘やかされて笑っていれば、喧嘩があっても問題解決してしまう位、男4人兄弟の一番下は特別なのかもしれません。確かに今思えばパンダの赤ちゃんに似ていると思えば似ています。思い出してみれば年上のお姉ちゃんと電車で出かけてジュースやアイスやお菓子を買ってもらったことも、しばしばありましたね。パンダの赤ちゃんのパワーですね。人徳と言いますか、甘えん坊の素と言いますか。母親は何か頂いた時は必ず「ありがとう」と言うのですよと教育されていたのでその通りする訳です。そうしますと一週間後またデートに連れて行ってくれるのです。今思えば色々な方々にかわいがって頂きました。僕はただ「うん」とうなずくだけの環境なのですがぬいぐるみ状態で頭を撫でられ毛がふさふさしていたので僕もその気になってパンダの赤ちゃんを演じていましたね。そうするとワンランク上がって「みきちゃん、たこ焼き食べる?」という具合です。友達関係も同い年もしくは年子の兄の友達と普段は遊び、しばしば5~6歳年上のお姉ちゃんに遊びに連れて行ってもらったその当時にしてみればVIPで居心地のいい環境でした。こういう生活に慣れてきたので泣き虫な性格が直ってきた要因の一つだと思います。