4、休館日の乗鞍高原サイクリング


たまたま一件も予約がない日がありまして、休館日となり従業員全員で乗鞍高原へ行く事となりました。天気も晴れて良い休日となり、専務がサイクリングをやろうと先頭に立ち、私たちを導いてくれました。サイクリングをしながら山菜を教えてくれ、私は、寮に戻ったら山菜の天ぷらを作ろうと食い意地が張り、説明された食用の山菜を片っ端から摘んでいきました。(天然の山菜は美味しいに決まっている)緑鮮やかに新鮮なお土産が出来た訳であります。袋いっぱいに詰めた山菜、もう充分だろうと思い、サイクリングに目を向けた時、乗鞍高原の空気は少し涼しく、遠くの山岳地帯の尾根の部分は雪が残っており,清々しい植物たちが『はきだした』出来立ての酸素をお腹いっぱいに味わった記憶があります。これは、夏の終わりの頃の思い出で、それでも天然クーラーと言っても過言ではない標高の高さを物語っていたのです。サイクリングコースを一周し、専務の声から『この後皆で上高地に行ってきなさい』とお金を従業員の古株の人に渡し、専務は立ち去ったのであります。私たちは車で沢渡まで行き、そこからタクシーで上高地まで向かったのです。タクシーで行ったので上高地のバスターミナルまでの要所要所で車を止めてもらい写真を撮り、上高地の涼しさを感じる透明な川の流れに沿って河童橋まで散歩をし、お茶を飲みながら大自然の音の演奏を僕は目を閉じながら満喫しておりました。1時間位自分の世界に癒され、心を洗い流したところで白骨温泉へと戻り、次の日、乗鞍高原で摘んできた山菜を料理長の下へ届け、山菜の天ぷらをひとつひとつ味わって、採れたての山菜の香りの濃さに、ここでしか味わえない貴重な宝を見た気分になりました。