5、収穫シーズンが終わり、長野県からそのまま九州へ


最後の農業の仕事もあと数時間で終わるという時、太陽の自分の影が段々長く伸び、農業との別れの寂しさと達成感の喜びが複雑に込み上げ、まだ陽が明るいうちに川上村の風景を目に焼き付け、人生の思い出に全てがスローモーションに感じ味わった。とうとうこの日が来たか。約5か月間色々な人に出会い、色々な場所を見物、味わい、自然の素晴らしさを肌で感じました。仕事が終わり、今までの分の預けていた給料総額がもらえる時が来ました。なんと約80万円。頭の中で色々な想像が湧き出て来るのです。夕飯は何を食べようか?このお金で何をしようか?何処へ行こうか?とりあえず、日本全国地図を手に焼肉屋さんに入ろう。タン塩、牛ロース、牛ハラミ、上ミノ、冷麺を食べながら、今後の行動を考えた。そこそこ、まとまったお金だから、いまだ行ったことのない所へ行く事を土台として固め、では何処へ行くかです。私自身この当時長野県から西へ行ったことがなく、冒険心の方が強かったですね。関東甲信越、東北、北海道はこの目で確かめているので目が慣れているのですが、西日本は初めてがゆえ、ワクワクして興奮していましたね。高速道路を九州まで行き、西から東へ戻ってくる事としました。中央道の小淵沢I.Cを18:30頃通過し名古屋、京都、大阪経由、中国自動車道へ進みました。この頃23:00です。広島県三次P.Aまで休まず運転しましたね。午前2:30です。山口県に入り緩やかな下りの坂道が続いた。空の色も黒から藍色、薄藍色、薄水色と明日への扉が開こうとしている。海が見えた。太陽も顔を出そうとしている。そうです。関門海峡です。只今の時刻、午前5:45です。一晩で福岡県に入りました。今日は何処へ行こうか?気付いたら佐賀県経由で長崎県雲仙にドライブしていました。雲仙普賢岳の火砕流の跡や長崎県から見る海(東シナ海になるのかな?)。ここから九州の旅が始まるのです。